
12月1日、証券監督者国際機構(IOSCO)は、国際監査・保証基準審議会(IAASB)が公表した公開草案「サステナビリティ保証業務に関する一般要求事項(ISSA 5000)」を支持したと発表しました。IOSCOは世界各国・地域の証券監督当局や証券取引所などで構成される国際機関で、証券監督に関する原則や指針といった国際ルールの策定を担っています。今回の支持表明により、ISSA 5000の国際的な導入に向けた道のりが大きく前進したと言えるでしょう。専門的な視点では、IOSCOによるこの支持は各国の規制当局による基準採用の追い風となり、サステナビリティ保証の国際的な枠組み構築に弾みをつけると考えられます。
ISSBの持続可能性開示基準をIOSCOが承認したことを踏まえ、IOSCOはサステナビリティ情報を第三者が独立して保証できるようにするには、保証基準(および倫理基準)の整備が不可欠な前提条件であると指摘しています。
IOSCOのジャン=ポール・セルヴェ理事会議長は、この提案について「COP27での呼びかけに応えた、健全な企業のサステナビリティ報告エコシステム完成への大きな一歩である」と述べました。また、ロドリゴ・ブエナベンチュラ持続可能な金融タスクフォース議長は、今回の支持が「サステナビリティ情報の信頼性を高める重要な瞬間であり、市場の健全性と投資家保護に対する我々の取り組みを反映している」と強調しました。
このように、IOSCOは持続可能な金融の進展や投資家・市場参加者による持続可能な投資の促進において重要な役割を果たしています。サステナビリティ情報の保証に関する今回の声明は、世界的なサステナビリティ開示基準の普及をさらに前進させるものとなるでしょう。
【補足】IAASBは2024年9月にISSA 5000を承認し、公益監視委員会(PIOB)によるデュープロセスの認定を経て、2024年11月12日に最終基準を公表しました。新たな基準は2026年12月15日以降に開始する報告期間からの適用が予定されており、サステナビリティ情報保証に関する初の包括的な国際基準として今後各国での導入が進む見込みです。また、日本では2025年7月公表のロードマップで示された方針を経て、2026年7月15日に金融商品取引法等の改正法が成立し(同年7月23日公布・法律第64号)、サステナビリティ情報の開示と第三者保証が法律上義務付けられました。金融審議会ワーキング・グループ報告(2026年1月8日)では、開示の義務化時期を時価総額3兆円以上は2027年3月期、3兆円未満1兆円以上は2028年3月期、1兆円未満5千億円以上は2029年3月期と段階的に設定し、保証は開示義務化の開始時期の翌年から義務付けるとされています。保証水準は限定的保証とされ、保証業務実施者には登録制が導入されます。
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